企業概要と最近の業績
東名株式会社
2025年8月期の第2四半期（2024年9月1日～2025年2月28日）の業績についてお知らせします。
当四半期累計の売上高は80億3,800万円となり、前の年の同じ時期と比較して3.9%の増加となりました。
営業利益は6億8,900万円で、前の年の同じ時期から0.2%の微増です。
経常利益は6億8,200万円と、前の期に比べて2.7%減少しました。
当期純利益は4億4,900万円で、前の年の同じ時期から1.8%の減少となっています。
売上の増加は、オフィス光や法人向け携帯電話といったストック型サービスが順調に契約数を伸ばしたことによるものです。
一方で、利益が伸び悩んだ主な要因は、新規顧客獲得のための人件費や広告宣伝費が増加したことです。
エネルギー事業においても仕入れ価格の変動が利益に影響を与え、全体として増収減益という結果になりました。
価値提案
中小企業のオフィス環境を総合的に支援し、業務効率を高める。
通信や電力をはじめとしたインフラ面のコスト削減を実現し、企業経営を後押しする。
【理由】
株式会社東名は、多くの中小企業がオフィス運営において抱える課題を深く分析し、通信や電力などのライフラインからITソリューションまで包括的にサポートする仕組みをつくり上げました。
単一サービスだけでは差別化が難しい時代にあって、複数のサービスを「ワンストップ」で提供することで顧客満足度を高め、リピートや紹介につなげるという戦略が「価値提案」の根幹となっています。
とくに光回線や電力といった、企業活動には欠かせないサービスを扱うことで、安定した基盤を確保しながら継続的な収益を得るというビジネスモデルを築いています。
主要活動
光コラボレーションによる通信サービスの提供。
電力小売販売を通じたコスト削減サポート。
オフィス機器やWebソリューションなど多面的な提案。
【理由】
オフィスのインフラ整備は企業経営において非常に重要ですが、専門的な知識が必要であるため、中小企業では対応が難しい場合が多々あります。
そこで株式会社東名は、光回線や電力の取次事業を中心に、顧客企業が求めるさまざまなサービスを一括で扱うようにしました。
これにより、顧客は複数の業者と個別に契約する手間を省きながら、コストと時間を削減できるメリットを享受できます。
また、通信や電力といった「必要不可欠」な要素を扱うことで、長期的な利用を期待しやすく、安定的な収益源を確保する形が整ったのです。
リソース
専門的な営業チームと技術サポートスタッフ。
多彩なサービスラインナップと販売ネットワーク。
ITや保険など複数領域にわたる知識と経験。
【理由】
通信や電力、保険に至るまで幅広いサービスをカバーするためには、総合的なノウハウと多角的な人材が不可欠です。
株式会社東名は、事業を拡張する際にサービスごとに専門的なチームを編成し、トレーニングやスキルアップによって人材育成を重ねてきました。
これにより「営業力」と「技術サポート力」の両面を強化し、顧客が困ったときにワンストップで対応できる企業体制を確立しています。
さらに、多様なサービスを提供することで他社との差別化が図れ、より幅広い顧客にアプローチできるようになったのも大きな強みです。
パートナー
通信事業者や電力供給会社。
機器メーカーや保険会社。
システム開発やWeb制作などの協力企業。
【理由】
複数の業界にわたるサービスを提供するうえでは、外部パートナーとの連携が不可欠です。
株式会社東名は、光回線や電力をはじめとする主要サービスを自社だけで完結させるのではなく、専門分野を持つ企業と提携して信頼性を確保しています。
さらに、保険やITソリューションといった周辺領域も広げることで、顧客の課題をワンストップで解決できるようになっています。
これらのパートナーとの協力体制があるからこそ、新サービスのスピーディな立ち上げや質の高いサポートを実現し、競合との差別化を図れているのです。
チャンネル
自社の営業拠点による対面営業。
オンラインプラットフォームを活用した情報提供。
来店型店舗での直接相談。
【理由】
中小企業の経営者は忙しく、インターネットで調べられることも多い一方で、やはり安心して契約をするには対面での相談を希望するケースが少なくありません。
そこで株式会社東名は、自社拠点のスタッフが直接訪問する方法と、オンラインを活用して時間や場所に制限されずに問い合わせできる環境の両方を整えました。
また、来店型店舗を展開することで、より気軽に立ち寄れるサービス窓口を用意するなど、接点を複数設けることで顧客満足度を高めています。
このようなマルチチャネル戦略が顧客獲得とリピート利用の促進につながっています。
顧客との関係
専任担当者による細やかなサポート。
定期的なフォローアップとヒアリング。
カスタマーサポート窓口の設置による迅速対応。
【理由】
通信や電力などインフラ系のサービスは、万が一トラブルが発生すると業務への影響が大きいため、顧客は迅速な対応を求めます。
そこで株式会社東名は、専任担当者を配置して顧客の状況を常に把握し、定期的なフォローアップや迅速なトラブルシュートを実施できる体制を整えました。
これにより「何かあればすぐに相談できる」という安心感を提供し、顧客ロイヤルティを高めることができます。
結果的に解約率の低下や追加サービスの導入につながり、長期的な収益に貢献しています。
顧客セグメント
中小企業や個人事業主が主なターゲット。
コスト削減ニーズが高い業種や新規開業者も想定顧客。
多店舗展開する中小企業にも対応可能。
【理由】
大企業とは異なり、専門部署を持ちにくい中小企業や個人事業主こそ、通信や電力のコスト削減に強い関心を持っています。
また、自社でITソリューションを構築したり、複雑な保険契約を検討したりするリソースが不足しているケースが多いため、株式会社東名の一括サポートの価値が高まります。
多店舗経営する企業であっても、拠点ごとの通信回線や電力プランを一元管理できるのは大きなメリットです。
こうしたニーズにフィットする顧客セグメントへ的確にアプローチすることで、継続的に契約者数を拡大しています。
収益の流れ
光回線や電力のサービス利用料。
オフィス機器や太陽光発電システムの販売収益。
保険商品の取り扱い手数料。
【理由】
主力の収益源は、毎月安定的に発生する通信サービスや電力料金の利用料であり、いわゆるストック型ビジネスを確立しています。
加えて、オフィス機器や太陽光発電システムなどは単価が高いため、導入が決まれば大きな収益につながります。
また、保険ショップ運営による手数料収入も収益の多角化に役立っており、この複数の収益源を組み合わせることで、景気の変動に左右されにくい体制を築いています。
いずれも中小企業にとっては必須または高い需要が見込めるサービスばかりなので、安定性と成長性を兼ね備えた収益モデルになっています。
コスト構造
人件費や営業・マーケティング費用。
サービス導入に伴う仕入れコスト。
保守や技術開発にかかる諸経費。
【理由】
複数のサービスを提供するには、それぞれに応じた専門人材や営業体制が必要です。
そのため、専門スタッフの育成やモチベーション維持にかかる人件費が重要なコスト要素となります。
また、通信や電力の仕入れコストは外部パートナーとの交渉次第で大きく変動し、マーケティング費用も新規顧客の獲得と認知度向上に欠かせません。
さらに、顧客満足度を高めるための技術開発や保守メンテナンスにコストを投じることで、長期的なリピーターを獲得しようという狙いがあります。
こうしたコストバランスの最適化を常に図ることで、企業の成長と利益率を両立させているのです。
自己強化ループ
株式会社東名の自己強化ループは、まず多彩なサービスを提供することで顧客満足度を高め、その結果リピート契約や追加サービスの導入が増えることにあります。
顧客数が増加するとブランド認知度がさらに向上し、紹介や口コミを通じて新規顧客を獲得する機会も拡大します。
また、安定した収益基盤が生まれることで、新たなサービス開発やさらなる営業拠点の拡大に投資でき、結果としてサービスの質やラインナップを向上させる好循環が生まれます。
この一連のフィードバックサイクルにより、同社は短期的な利益追求だけでなく、長期的な顧客基盤の拡大と持続的な成長を狙えるのが強みです。
採用情報
初任給は月給27万7千円で、固定残業代25時間分として4万5千円が含まれます。
さらに成果に応じたインセンティブが加算されるため、頑張りが収入に直結する仕組みです。
年間休日は123日で完全週休二日制となっており、プライベートをしっかり確保できます。
採用倍率については公表されていませんが、多角的な事業を手がける企業として、幅広い人材を求めていると考えられます。
株式情報
銘柄コードは4439で、東証スタンダードと名証プレミアに上場しています。
2024年8月期の1株当たり配当金は14円とされており、投資家への利益還元にも積極的です。
2025年1月31日時点での株価は1株あたり2千30円となっており、通信や電力といった安定性の高い分野を扱う企業として、株式市場でも一定の注目を集めています。
未来展望と注目ポイント
今後はビジネスモデルの強みをさらに生かし、通信分野だけでなく電力やITソリューション、さらには環境関連のサービスにも力を入れることで、事業領域を拡大すると予想されます。
中小企業のデジタルトランスフォーメーションが進むにつれ、ITインフラやセキュリティへの需要はますます高まり、株式会社東名にとっては大きなチャンスとなるでしょう。
安定したストック型収益を背景に、新規事業への投資やパートナー企業との連携を強化することで、より革新的なサービスの開発にも取り組めるはずです。
また、IR資料などで積極的に情報を開示し、投資家からの信頼を得る戦略も今後の成長を支える鍵となります。
こうした多面的なアプローチにより、中小企業支援のリーディングカンパニーとしてさらなる飛躍を遂げることが大いに期待されます。
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