企業概要と最近の業績
株式会社アスア
主に物流事業者を対象として、安全活動のコンサルティングやクラウドサービスを展開している企業です。
安全活動のアウトソーシングを担う「TRYES(トライス)サポート」や、定額制のクラウドサービス「TRYESレポート」を通じて、物流現場の安全活動を支援しています。
また、通信インフラの構築や保守を行うネットワークソリューション事業、およびCRM(顧客関係管理)システムの開発を行うCRMイノベーション事業も運営しています。
2026年6月期第1四半期の業績は、売上高が3億6,200万円(前年同期比0.4%減)、営業利益が2,300万円(同49.0%減)となりました。
経常利益は2,300万円(同2.6%減)となった一方で、四半期純利益は1,600万円(同181.5%増)と大幅な増益を記録しています。
前年同期(2025年6月期第1四半期)の売上高3億6,300万円、営業利益4,500万円と比較すると、売上高はほぼ横ばいで推移しましたが、営業利益は前年を下回る結果となりました。
一方で、四半期純利益については、前年同期の500万円から大幅に増加しています。
【参考文献】https://www.asua.ne.jp/
価値提案
アスアの価値提案は、物流およびCRMという企業活動の根幹を担う領域で専門的なコンサルティングを提供し、業務効率化とコスト削減を実現する点にあります。
物流の見直しでは、在庫管理や輸送ルート最適化などの改善策を提示することで、企業のコストダウンとサービス品質向上を同時に可能にします。
またCRMにおいては、顧客情報を一元管理するだけでなく、顧客体験の向上やロイヤルティの獲得にも寄与するノウハウを持っています。
【理由】
なぜこのような価値提案が生まれたのかといえば、単なるシステム導入だけでなく、長年のコンサルティング経験を通じて業務プロセスを根本から分析し、企業ごとの課題に応じたオーダーメイドの解決策を提供できる体制を築いてきたからです。
特に物流とCRMの両軸で専門性を発揮できる企業は限られているため、そこに差別化の大きな要因があるといえます。
主要活動
同社の主要活動は、クライアントへのコンサルティング提供と業務プロセスの分析・改善提案に集約されます。
まずは顧客企業の現状をヒアリングし、具体的な課題やボトルネックとなっているプロセスを洗い出します。
その後、実証可能な施策や導入スケジュールを提示し、必要であれば実行支援やアフターフォローまで行う点が特徴です。
【理由】
なぜこうした形になっているかというと、単にコンサルとして改善策を助言するだけでは成果が出にくく、実行フェーズまでを包括的にサポートする必要があるからです。
物流・CRMともに企業経営における重要な領域であり、成功事例を積み重ねるためには継続的なモニタリングと改善のサイクルが不可欠と判断しているのだと考えられます。
主要リソース
最大のリソースは、物流分野とCRM分野それぞれに精通したコンサルタントチームと、豊富な業界知識やノウハウです。
実際に、さまざまな業種・業態の現場改善を手掛けてきた経験があるため、それらを横展開して最適な提案を実施できます。
また、チーム内での情報共有やノウハウの蓄積が進んでいることも強みです。
【理由】
なぜこうしたリソースが重要視されるかというと、システム導入だけでは解決できない現場レベルの課題や、人員配置・人材育成まで踏み込んだ提案が必要とされる場面が多いからです。
専門性の高いコンサルタントが多数在籍しているからこそ、顧客企業からの信頼を勝ち取りやすくなっているといえます。
主要パートナー
主要パートナーとしては、物流関連企業やCRMソフトウェアプロバイダーとの連携が挙げられます。
アスア自身が持つノウハウを最大化するには、最先端の技術やサービスを提供する企業との協業が不可欠だからです。
具体的には、倉庫管理システムや配送最適化ツールなどの活用、また顧客データプラットフォームの導入などでパートナー企業との連動を図ることが考えられます。
【理由】
なぜこうしたパートナーシップが生まれるかといえば、コンサルティングだけでなく実務で必要となる機能やシステムを補完的に提供することで、クライアント企業の課題をワンストップで解決できるからです。
この協力体制こそがアスアのビジネスモデルにおいて重要な役割を果たしています。
チャンネル
同社のサービス提供チャネルは、公式ウェブサイトを通じた情報発信と営業チームによる直接アプローチが中心となっています。
ウェブサイトでは会社概要やサービス内容をわかりやすく提示し、興味を持った企業が問い合わせしやすい導線を整えています。
また営業チームが顧客企業を訪問し、課題ヒアリングから提案までをオフラインで進めることで、より丁寧な対応が可能になっています。
【理由】
なぜこれらのチャネルに注力するのかというと、コンサルティングは課題の本質を深く把握する必要があるため、直接コミュニケーションによって信頼関係を構築することが非常に重要になるからです。
顧客との関係
アスアは長期的なパートナーシップを重視しています。
一度コンサルを実施して終わりではなく、その後の定期的なフォローや追加提案を通じて企業の成長を支えるスタンスをとっています。
【理由】
なぜ長期関係が大切かというと、物流やCRMの改善は一度のプロジェクトで完成するものではなく、事業規模の拡大やマーケットの変化に伴い常に最適解が変わっていくからです。
こうした継続的な付き合いが、アスアのリピートビジネスを高め、安定的な収益につながっています。
顧客セグメント
顧客は、大きく分けて物流業界の企業と、CRMを強化したい企業の二つに分類できます。
物流企業向けには倉庫管理や輸配送効率化などの改善策を、一般企業向けには顧客データの活用やマーケティングオートメーションなどを中心に提案します。
【理由】
なぜこのようにセグメントが構成されているかというと、両領域とも企業経営における重要度が高く、かつ専門性が必要とされる分野であるためです。
多くの企業が改善の必要性を感じながらも自社だけではノウハウが不足し、外部の専門家を求めるケースが多いことが背景にあります。
収益の流れ
収益は、プロジェクトベースのコンサルティングフィーから成り立っています。
クライアント企業との契約時に、問題分析から導入支援、アフターフォローまでを含む一連の工程に対して料金体系が設計される形です。
【理由】
なぜプロジェクト単位なのかというと、企業ごとに抱える課題や求めるゴールが異なるため、パッケージ化された商品ではなく、オーダーメイドのサービスを提供する必要があるからです。
成果が明確に見えるプロジェクト型の収益構造は、顧客満足度と密接に連動しやすく、リピート契約や紹介案件の獲得にもつながっています。
コスト構造
コストの大部分はコンサルタントの人件費です。
優秀な人材を確保・育成するためには相応の投資が欠かせません。
また営業およびマーケティング費用もそれなりにかかりますが、実践的なセミナーやWeb広告など、専門性をアピールする形での露出が中心となっています。
【理由】
なぜ人件費とマーケティングにコストが集中するかというと、コンサルティング業は人材の質がサービスの質を決定づけるビジネスモデルであるためです。
優秀なコンサルタントほどクライアントの課題を的確に捉え、大きな成果を上げられるため、投資を惜しまない体制を整えているのです。
自己強化ループ(フィードバックループ)
アスアのコンサルティングは、成功事例を積み重ねることで信頼を高める自己強化ループが働いています。
一度、物流やCRMでコスト削減や顧客満足度向上の成果を出せば、その企業からのリピート契約や新規顧客の紹介が生まれやすくなるのが特徴です。
また、多くの企業が同様の課題を抱えているため、一つの成功事例が横展開しやすい面もあります。
コンサルタント側も経験を蓄積することで、より高度な分析や提案が行えるようになり、新たなクライアントに対してより短期間で成果を提供できるようになります。
こうしたポジティブなサイクルこそが、同社の収益拡大と評判向上を後押しし、その結果として人材獲得競争においても有利に働いているのではないでしょうか。
さらに物流とCRMの両面に強みを持つことで、多角的に課題解決が可能となり、この好循環をより強固にしている点が注目されます。
採用情報
アスアの初任給は月給23万5000円(固定残業代25時間分を含む)で、賞与が年2回支給される仕組みになっています。
年間休日は125日以上あり、コンサルティング業界としては比較的働きやすい環境を整えているといえます。
採用倍率については公表されていませんが、専門的なスキルや知識を必要とする分野であることから、一定の競争率が想定されるでしょう。
社員が持つノウハウや人間関係を大切にする社風がうかがえ、プロフェッショナルとしてのキャリアを築きたい人材にとっては魅力的な選択肢となりそうです。
株式情報
銘柄コードは246Aで、2025年6月期の1株当たり配当金は5.66円(予想)とされています。
2025年1月24日時点での株価は1株あたり669円になっており、配当利回りは約1パーセント未満と算出されます。
コンサルティング業界は景気の影響や企業の投資意欲に左右されやすい面があるものの、物流やCRMへの需要が今後も拡大していくと考えれば、業績拡大に伴う株主還元策の充実も期待できるでしょう。
投資家としては、配当に加えて成長余地やアスアのビジネスモデルの優位性に注目すると、投資判断の参考になるかもしれません。
未来展望と注目ポイント
物流業界ではEC市場の拡大などにより業務の効率化が急務となっています。
また、CRM分野ではAIやビッグデータを活用した高度な顧客分析が主流になりつつあります。
このような環境下で、アスアの持つ専門的な知識と実行支援力はますます求められる可能性が高いです。
今後はクライアント企業のグローバル化やサプライチェーン全体の最適化など、さらに広範囲なニーズが生まれると予想されます。
アスアがこうした新たなニーズに応えるためにどのようなサービス開発やパートナーシップを拡充していくかが、成長戦略の大きなカギになるのではないでしょうか。
特にIR資料などを通じて、海外展開や新技術への投資状況などが明らかになると、投資家やクライアント企業の注目度は一層高まることが予想されます。
物流とCRMの2軸で継続的にイノベーションを進めることで、競合他社に先行するリーダー企業としての地位を確立していく可能性が十分にあるといえます。
まとめ
株式会社アスアは、物流とCRMという企業にとって重要度の高い両分野でコンサルティングの専門性を発揮し、堅調な業績拡大を続けています。
2024年6月期の売上高は13億6300万円、経常利益は1億6700万円と前年同期比で大きく伸びており、プロジェクトベースのコンサルティングで培った実績が高く評価されていると考えられます。
ビジネスモデルキャンバスの9要素を見ても、人材やパートナーシップ、チャネル構築など、あらゆる面で長期的に成果が積み上がる仕組みが整っていることがうかがえます。
自己強化ループによる成功事例の蓄積は、企業価値の向上とリピートビジネスの獲得を後押しし、さらに株式市場からも注目を集めるポイントとなるでしょう。
採用面においても専門性の高い人材を集めやすい環境を整えており、今後も多くの企業や投資家にとって注目の存在となりそうです。
物流やCRMの需要が拡大するなか、アスアがどのようにサービスを進化させていくのか、これからの成長ストーリーにも大きな期待が寄せられます。



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