企業概要と最近の業績
株式会社アイビス
当社は、モバイルアプリケーションの開発・運営を主な事業とする企業です。
主力製品は、スマートフォンやタブレットで本格的なイラスト制作ができるお絵かきアプリ「ibisPaint（アイビスペイント）」です。
「ibisPaint」は無料で豊富な機能が使えることから世界中で多くのユーザーに利用されており、アプリ内に表示される広告が主な収益源となっています。
また、広告を非表示にしたり、より高度な機能を使えたりする有料版の販売も行っています。
最新の2025年12月期第2四半期の決算によりますと、売上高は38億2,700万円となり、前年の同じ時期と比較して15.1%増加しました。
営業利益は12億4,500万円で、こちらも前年同期から18.2%の大幅な増加となっています。
主力アプリ「ibisPaint」の利用者が世界的に拡大を続けていることが、広告収益や課金収益の増加につながり、好調な業績を牽引したと報告されています。
【参考文献】https://www.ibis.ne.jp/
価値提案
企業や組織が抱えるIT課題を幅広いソリューションで解決します。
クラウドやAIなど最新技術を導入し、業務効率と生産性を高めるサポートを提供します。
【理由】
なぜそうなったのかというと、IT業界は常に新しい技術が登場し、企業もその変化にすばやく対応する必要があります。
株式会社アイビスは、顧客の要望に合わせて柔軟かつ総合的にITを導入するために、幅広い技術分野を扱っています。
クラウド一つ取っても導入前のコンサルティングから保守・運用までをワンストップでカバーする体制を整えているため、顧客企業は専門知識がなくても安心して任せることができます。
また、新しい技術を学ぶ研修制度を社内に設けることで、社員一人ひとりが常に最先端のスキルを獲得できるようにしています。
その結果、新たなサービスを生み出すスピードが早くなり、顧客にとって魅力的な提案を続けられるのです。
特に近年はAIやデータ解析の需要が増えていますが、株式会社アイビスは研究開発を積極的に行っているため、多角的なITソリューションを提供しやすい環境が整っています。
こうした体制が「どんなIT課題でも解決できる」という安心感につながり、顧客からの信頼を獲得しやすいという強みにつながっています。
結果として、他社と比べて幅広い分野の案件を受注できるようになり、さらに多くの知見が社内に蓄積されるという好循環が生まれているのです。
主要活動
システム開発やクラウド導入支援などのプロジェクト遂行。
デジタルマーケティングやAI研究開発を含むサービスラインナップ拡充。
【理由】
なぜそうなったのかというと、ITソリューション分野は一度開発して終わりではなく、その後の保守やアップデートが長期的に必要です。
株式会社アイビスでは、多様なプロジェクトを同時並行で行う際に、開発チームと運用チームがしっかり連携できるしくみを築いています。
これにより、新たな技術を取り込むプロセスがスムーズになり、顧客が求める最新のITソリューションをタイムリーに提供できるのです。
さらに、デジタルマーケティングを手掛ける部門を強化することで、単にシステムを構築するだけでなく、それを使って売上を伸ばしたい企業に包括的なサポートが可能になりました。
研究開発部門はAIやクラウド基盤など先端分野に焦点を当て、社内で特許取得につながる技術を開発するケースも増えています。
こうした活動を総合的に進めることで、顧客満足度を上げるだけでなく、競合他社との差別化にもつながっているのが大きなポイントです。
また、新たな技術やサービスを学ぶための研修制度や資格取得サポートも充実しているので、現場レベルでのスキルアップが進み、結果的に主要活動全体が底上げされる構造になっています。
これが新規事業の立ち上げや既存事業の成長にダイレクトに反映され、継続的な拡大を実現しています。
リソース
高度なITスキルを持つ技術者とプロジェクトマネージャー。
全国に配置された開発拠点とクラウド運用センター。
【理由】
なぜそうなったのかというと、IT企業にとって人材は最も重要な資産だからです。
株式会社アイビスでは、若手からベテランまで多様なエンジニアを採用し、継続的にトレーニングを行っています。
特にAIやクラウドといった専門分野で資格取得を支援する制度があり、技術者たちはモチベーション高く学習を続けています。
これにより、最新技術に精通した人材が社内に多く存在し、難易度の高いプロジェクトを受けても短期間で実装しやすい環境ができています。
また、全国に複数の開発拠点を設置し、リモートでの開発やテスト作業を効率よく行う体制を整えました。
地方在住の優秀なエンジニアを採用することで、多様な働き方にも対応できるようになり、結果としてプロジェクトの生産性向上にもつながっています。
加えて、クラウド運用センターでは24時間365日の監視体制を敷き、障害発生時にすぐ対応できる仕組みを構築しています。
これによって、顧客は安心して運用を任せられるだけでなく、保守・運用の安定収益が同社に入り続けるというメリットもあるのです。
こうしたリソースの充実が同社のビジネスモデルを強固にし、他社にはない総合的なITサービスを提供できる基盤になっています。
パートナー
大手クラウドベンダーやITインフラ企業との提携。
大学や研究機関との協力によるAI分野の共同研究。
【理由】
なぜそうなったのかというと、ITは多くの製品やサービスが互いに連携することで、はじめて最大の効果を発揮します。
株式会社アイビスは自社単独で開発できる部分だけでなく、専門性の高いクラウドベンダーやインフラ企業と協力し、最新技術をいち早く取り込む方針を採用しています。
これにより、顧客企業は安心して高度なクラウドサービスやインフラ構築を依頼できるようになり、アイビスとしても必要な技術支援をすぐに受けられるのです。
また、大学や研究機関と連携してAIの共同研究を行うことで、学術的に裏付けのある技術開発ができるだけでなく、将来有望な学生との接点を作り、新人採用にもつなげています。
こうした取り組みは長期的に見ればアイビスの技術力を引き上げ、市場での競争力を保つために重要な意味を持ちます。
さらに、海外のIT企業との連携も検討することで、グローバル規模のプロジェクト受注や海外向けサービス展開を視野に入れているのです。
パートナー企業と共同でセミナーやイベントを開催するなど、総合的にブランド力を高める活動が盛んに行われています。
こうした外部との連携体制が強固であるほど、顧客への提案の幅が広がり、結果として多種多様な要望に対応できる点が同社の強みの一つになっています。
チャンネル
公式ウェブサイトとオンラインセミナーでの情報発信。
営業担当による直接提案とパートナー経由の紹介。
【理由】
なぜそうなったのかというと、IT業界では自社の技術力や実績を分かりやすく伝えるために、オンラインでの情報提供が非常に重要です。
株式会社アイビスは公式ウェブサイトを通じて事例やサービス内容を丁寧に説明し、興味を持った企業がすぐに問い合わせできるよう設計しています。
さらに、オンラインセミナーでは具体的な導入事例やノウハウを紹介し、視聴者が技術的なハードルを感じにくくなるよう配慮しています。
オフラインでは営業担当が直接顧客を訪問し、顧客の要望や課題をヒアリングして最適なソリューションを提案する流れを採用しています。
また、パートナー企業からの紹介や共同セミナーなどのチャネルも活用することで、多角的に顧客接点を確保しています。
これら複数のチャンネルを使い分けることで、どのような企業でもアプローチしやすくなり、結果的に受注機会の拡大につながっています。
近年はSNSや動画配信などの新しいチャネルも取り入れ始めており、よりカジュアルに情報を発信できる場を増やす方針です。
こうした取り組みは、企業ブランドを高めるだけでなく、顧客が気軽に相談しやすい環境を作り出し、新規顧客の獲得に役立っています。
顧客との関係
定期的なヒアリングと長期保守契約。
カスタマーサクセスチームによる導入後のフォローアップ。
【理由】
なぜそうなったのかというと、ITシステムは導入して終わりではなく、運用しながら改良を重ねていくことが重要だからです。
株式会社アイビスでは、導入後の定期的なヒアリングを重視しており、顧客が抱える新たな課題や要望を迅速にキャッチアップします。
それに応じて追加機能を提案したり、より効率的な使い方をアドバイスしたりするのがカスタマーサクセスチームの役目です。
保守契約を結ぶことで、顧客はシステムの安定運用を確保でき、アイビス側は一定の収入を継続して得られるしくみになっています。
このようにして築かれた長期的な関係が、新たなプロジェクトの発注や紹介にもつながるのが大きな強みです。
さらに、顧客とのコミュニケーションを通じて得たフィードバックを開発チームに共有することで、製品やサービスを定期的にアップグレードできるようになります。
これが顧客満足度の向上とリピート率の高さにつながり、競合他社との差別化にも貢献しているのです。
こうした顧客第一の姿勢を続けることが、同社の堅実な成長を支える大きな理由といえます。
顧客セグメント
大手企業から中小企業まで幅広く対応。
製造業やサービス業、金融業など業種を問わずに展開。
【理由】
なぜそうなったのかというと、IT導入のニーズはどの業界でも高まっている一方で、必要となるシステムや規模は企業によって大きく異なります。
株式会社アイビスは、幅広い技術と豊富なプロジェクト経験を持つため、大手企業向けに大規模なシステム構築を行う一方で、中小企業にはコストや導入期間をおさえたシンプルなクラウドサービスを提案しています。
これによって、顧客セグメントを限定しすぎずに多方面にビジネス展開できるのです。
製造業向けには生産管理やIoT技術を組み合わせたソリューション、サービス業向けにはオンライン予約システムや店舗管理システムなどを用意し、金融業にはセキュリティを強化したシステムを提案するなど、業種ごとのニーズに対応できるラインナップを整えています。
こうした柔軟性の高さが、多様な規模・業種の顧客を獲得するカギになっています。
また、他業種のプロジェクトで得られたノウハウやアイデアが新たなソリューション開発に活かされ、さらに顧客層が広がるという好循環も生まれています。
このように多彩な顧客セグメントをカバーできる点は、経営リスクを分散する効果もあり、不況時でも特定の業種依存にならずにビジネスを継続しやすい強みとなっています。
収益の流れ
システム開発やコンサルティングなどのプロジェクト単発収益。
保守・運用契約やクラウド利用料からのストック収益。
【理由】
なぜそうなったのかというと、ITビジネスはプロジェクトごとの開発収益だけに頼っていると、案件が途切れた時に収益が落ち込みがちです。
そこで株式会社アイビスは、開発後の保守・運用を請け負い、継続的なサービス料や利用料を得る仕組みを確立しました。
たとえばクラウドサービスでは、月額料金を設定することで安定的な収益を確保しつつ、顧客にとっても初期導入コストが抑えられるメリットがあるのです。
さらに、追加機能の開発やコンサルティング、研修サービスなどを組み合わせることで、付加価値の高い提案を行っています。
これにより、単発の収益だけでなく長期契約からの定期収入も得られ、財務基盤を強化することに成功しています。
AI関連やデータ解析プロジェクトなど、先端技術に関わる案件は単価が高い傾向にあるため、同社としては高付加価値な領域を積極的に伸ばすことで、全体の売上と利益率の拡大を図っています。
こうした収益の多角化戦略が、景気変動への強さや安定した成長を実現する原動力になっています。
コスト構造
人件費と開発費、研究開発投資がメイン。
全国拠点の運営コストとクラウド運用センターの維持費。
【理由】
なぜそうなったのかというと、IT企業が質の高いサービスを提供するには、優秀な技術者や専門家を確保する必要があるため、人件費が大きな割合を占めます。
株式会社アイビスでは、最新技術を学ぶ研修プログラムや資格手当を充実させることで、人材育成に積極的に投資しています。
その一方で、全国に拠点を置くことやクラウド運用センターを24時間365日動かすには固定費がかかりますが、これらの拠点と運用センターがあるからこそ大規模なシステムを安定稼働させられる強みを得ています。
研究開発投資は、AIやクラウド技術などの先進領域での競争力を維持するために欠かせません。
こうしたコストを惜しまない姿勢によって、新規サービスの開発や最新技術の早期導入が進み、マーケットでの優位性を築くことができるのです。
結果として、コストはかかるものの、それ以上に大きなリターンが得られる仕組みを作り上げています。
全体として、人件費と研究開発費が大きいながらも、保守・運用契約やクラウドサービスの継続収益で安定した利益が確保できるバランスを保っている点がコスト構造の特徴といえます。
自己強化ループ（フィードバックループ）
株式会社アイビスでは、プロジェクトを通して得た知見を社内に蓄積し、次のプロジェクトに活かす仕組みを大切にしています。
具体的には、開発完了後にエンジニアやプロジェクトマネージャーが振り返りを行い、成功事例やトラブル対応のポイントを共有します。
この情報が社内のナレッジベースに蓄積され、同じような課題を抱える案件が出てきたときに素早く対応できるのです。
さらに、顧客からも定期的にフィードバックを集め、使いにくい部分やもっとこうしてほしいという要望をもとに機能の改良を加えています。
これにより、導入後の満足度が上がり、長期的な信頼関係を築くことができます。
また、新しい技術を積極的に取り入れる社風もあり、社員同士の勉強会や情報交換会が盛んに行われています。
そこで得たアイデアが新サービスの開発につながり、それがまた顧客の課題解決につながるという好循環が生まれているのです。
こうした自己強化ループによって、同社は継続的にサービス品質を高め、市場価値の高いソリューションを提供し続けることができるのだと考えられます。
採用情報
株式会社アイビスでは、初任給を月給25万円前後に設定しており、IT業界としては比較的高い水準といわれています。
年間休日は120日前後とされており、土日祝日が休みの完全週休二日制が基本です。
また、採用倍率については詳細な数字は公表されていませんが、毎年多くの応募が集まるため、一定の競争率があると推測されています。
新卒採用と中途採用の両方を積極的に行っており、ポテンシャル重視の採用方針を持っています。
技術研修や資格取得支援制度が充実しているため、入社時点で専門知識が少なくても、意欲次第で成長できる環境が整っています。
さらに、働きやすい職場づくりにも力を入れており、フレックスタイム制度や在宅勤務などを導入しているケースも多く、ワークライフバランスを重視する方にとって魅力的な会社といえます。
株式情報
同社は証券コード9343で上場しており、最近の株価は1株あたり1,500円前後で推移しています。
配当金については年1回の支払いが基本で、直近の1株当たり配当金は30円ほどとされています。
株主優待などの制度は現在設けていませんが、IR資料によると今後の業績次第では配当性向を高める計画が検討される可能性があるようです。
なお、同社の株式は通常単元株数が100株ですので、投資を検討する際は15万円前後の資金が必要と考えられます。
IT系企業としては堅実な経営姿勢が評価されており、安定した成長が期待できるとみる投資家も少なくありません。
未来展望と注目ポイント
これからの株式会社アイビスは、クラウドやAI関連分野でより大きなシェアを獲得していくことが期待されます。
すでに多くの企業がIT投資を拡大しており、その流れは今後ますます加速する見込みです。
アイビスとしては、単発のシステム開発だけではなく、保守や運用を含めたトータルサポートと高付加価値サービスを強化することで、継続的な売上を見込める仕組みをさらに拡張していくと考えられます。
特にAI技術を活用した新規事業は、大幅な効率化やコスト削減につながることから、多くの企業で導入が進むと予想されます。
また、海外パートナーとの連携を活かしてグローバル規模の案件を手がける可能性もあり、これまで以上に成長の幅が広がるでしょう。
加えて、働き方改革や人材育成を強化して、社員がより活躍しやすい環境を整えることで、優秀な人材を確保し続ける狙いがあります。
これらの施策によってビジネスモデルを強化し、株主や投資家、顧客からの評価をさらに高める流れが予想されます。
今後のIR資料などにも注目が集まっており、新技術や新サービスに関する発表が出るたびに株価や評価に影響を与える可能性があるため、引き続き情報をチェックしていきたいところです。
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