企業概要と最近の業績
株式会社ネクシィーズグループ
2025年9月期第2四半期の連結決算は、売上高が135億1,200万円となり、前の年の同じ時期に比べて4.2%増加しました。
営業利益は16億2,400万円で31.7%増、経常利益は15億4,400万円で23.7%増となるなど、大幅な増益を達成しています。
最終的な利益である親会社株主に帰属する四半期純利益も8億1,900万円となり、36.9%の増益となりました。
事業別に見ますと、主力のエンターテインメント事業において、電子雑誌サービス「ブック放題」が好調を維持し、全体の業績を牽引しました。
また、初期投資オールゼロで設備導入を支援するネクシィーズ・ゼロ事業も、契約件数が順調に推移し、堅調な業績に貢献しています。
価値提案
株式会社NEXYZ.Groupは、金融サービスとメディアプロモーションを組み合わせたユニークな価値を提供しています。
例えば、エンベデッド・ファイナンス事業では、銀行や保険会社などの金融商品を自社ソリューションに組み込むことで、顧客が必要とする手続きやサービスをワンストップで受けられる利便性を実現しています。
さらに、メディア・プロモーション事業ではオンライン広告やSNSなどの媒体を活用し、企業や個人事業主の集客力をアップさせる施策を提供します。
【理由】
なぜこうした価値提案になったかというと、多くの企業が自前で金融機能や広告運用を行うには専門知識やコスト負担が大きいからです。そこで、株式会社NEXYZ.Groupが間に立つことで、金融サービスとプロモーションを一括してサポートし、顧客企業のコアビジネスに集中できる環境を作るためです。
主要活動
主な活動は、大きく分けてサービス開発とマーケティング、そしてパートナーシップの構築です。
サービス開発では、金融機関との技術連携やメディアネットワークを活用して新しい商品や広告メニューを作り出しています。
マーケティング活動としては、ウェブ広告やSNSなどのデジタル手法を駆使し、顧客企業の知名度向上や販促をサポートしています。
パートナーシップ構築では、多種多様な業界との連携強化を目指し、新たな顧客層やサービス領域を広げています。
【理由】
なぜこれらが主要活動になったかというと、自社単独で全方位のサービスを完結するよりも、専門性を持つ金融機関や技術企業、そして広告代理店などと協力した方が迅速かつ幅広い顧客ニーズに応えられるからです。リソース
企業価値を支える重要なリソースとして、専門知識を持つ人材、技術インフラ、そして独自のメディアネットワークがあります。
人材面では金融知識やデジタルマーケティング、さらにシステム開発などの分野に精通したプロフェッショナルを多数擁しており、顧客企業に対してきめ細やかな支援が可能です。
技術インフラについては、オンライン決済やデータ分析などの仕組みを整え、エンベデッド・ファイナンス事業のスムーズな運用を実現しています。
メディアネットワークは広告効果を高めるために重要で、複数のウェブメディアやSNSと連携することで、高い集客力を生み出しています。
【理由】
こうしたリソースがそろったのは、長年のビジネス経験によって築かれた信頼関係と、積極的な投資を行ってきた経営方針が背景にあります。パートナー
金融機関、広告代理店、技術提供企業など、幅広い組織と協力しているのが特徴です。
金融機関との提携により、銀行口座開設やローンの取り次ぎといった金融サービスをワンストップで提供でき、広告代理店との連携では大規模なキャンペーンやメディアバイイングを効率よく進められます。
技術提供企業との関係では、システム開発やAIなどの先端技術を取り入れ、独自のソリューションを拡張しています。
【理由】
なぜ多数のパートナーを必要とするかというと、エンベデッド・ファイナンスやデジタルプロモーションの領域は専門分野が多岐にわたり、単独での事業継続が難しいからです。パートナーとの連携によって新規サービスの開発スピードも上がり、市場変化に柔軟に対応できる強みを得ています。
チャンネル
顧客との接点として、自社ウェブサイトやパートナー企業のプラットフォーム、そしてSNSなどのオンラインチャネルを活用しています。
自社ウェブサイトではサービス内容や導入事例を分かりやすく紹介し、問い合わせフォームなどを設置して潜在顧客をスムーズに獲得しています。
パートナー企業のプラットフォームを利用すると、相手先がすでに持っている顧客層に自社のサービスをアピールできるメリットがあります。
SNSをはじめとするオンラインチャネルは、広告配信や最新情報の発信手段として重要です。
【理由】
なぜこうした複数チャネルを使うかというと、顧客の利用スタイルが多様化しており、より多くの接点を確保したほうが認知度の向上や問い合わせ数の増加につながるからです。顧客との関係
顧客企業に対しては、コンサルティングを含む長期的なサポートを行っています。
例えばエンベデッド・ファイナンス事業では、単に金融サービスを提供するだけでなく、導入や運用、さらには顧客対応なども包括的にフォローします。
メディア・プロモーション事業でも、キャンペーンの立案から成果分析まで一貫して伴走するのが特徴です。
【理由】
なぜこうした関係を重視しているかというと、金融領域や広告領域は知識やノウハウが重要で、継続的なアップデートが欠かせないからです。顧客が常に最新のサービスや効果的なプロモーションを利用できるようにサポートすることで、高い顧客満足度を維持し、リピート契約や紹介につなげています。
顧客セグメント
中小企業から大企業、さらに個人顧客まで幅広く対応しています。
中小企業向けには、初期費用を抑えられるサービスプランや専門サポートが充実しており、資金や人材が限られた状況でも気軽に導入できる仕組みを整えています。
大企業向けには、複雑な金融手続きや大規模な広告キャンペーンにも対応できるよう、専門チームを編成して大きな案件にも対応可能です。
個人向けには、保険やローンのアドバイスをはじめとしたライフプラン相談にも応えています。
【理由】
なぜこうした多彩なセグメントをターゲットにするかというと、金融サービスや広告サービスはさまざまな規模の顧客に需要があり、さらに潜在市場が大きい領域だからです。収益の流れ
サービスの利用料やサブスクリプション、広告収入などが主要な収益源となっています。
エンベデッド・ファイナンス事業では、金融機関との提携手数料やシステム利用料などを収益化の柱にしています。
メディア・プロモーション事業では、広告枠の販売やコンサルティング料をはじめ、デジタルコンテンツ制作などの追加オプションからも収益を得ています。
【理由】
なぜこの仕組みが採用されているかというと、金融サービスと広告サービスは継続的な利用が多く、サブスクリプション形式の方が顧客にとって導入しやすいという特徴があるためです。また複数の収益源を持つことでリスクを分散し、景気や市場変動に左右されにくいビジネスモデルを実現しています。
コスト構造
主なコストとしては、人件費や技術開発費、そしてマーケティング費用が挙げられます。
金融サービスのシステム構築やメンテナンスには専門エンジニアが必要であり、デジタルマーケティングの分野でもプロフェッショナル人材が欠かせないため、人件費が大きな割合を占めます。
さらに、サービスの品質を高めるためにはシステムやセキュリティに関する継続的な投資も求められます。
広告費用は新規顧客開拓やブランディングに用いられ、特にオンライン広告やイベントなどで顧客認知度を高めることが大切です。
【理由】
なぜコスト構造がこのようになったかというと、金融関連の技術や広告配信の仕組みを常にアップデートする必要があるうえ、人材面でも専門スキルを持ったスタッフを採用することが不可欠だからです。自己強化ループ(フィードバックループ)
株式会社NEXYZ.Groupでは、エンベデッド・ファイナンス事業とメディア・プロモーション事業が互いに影響を与えあうフィードバックループが形成されています。
金融機関との提携拡大が進むほど新たな金融サービスの導入が加速し、それを顧客企業に提供することで売上が増えます。
すると、さらに金融機関からの信頼度が高まり、より有利な条件で新規サービスを開発できるようになります。
一方、メディア・プロモーション事業で成功事例を積み重ねると新たな顧客が集まり、広告やマーケティングに関するノウハウが蓄積されます。
このノウハウを金融関連のプロモーションに活用することで、エンベデッド・ファイナンス事業の認知度を高めることができます。
こうした循環が続くと、事業全体の成長がさらに加速し、市場シェアを拡大する好循環が生まれるのです。
採用情報
初任給はコンサルティング営業職とWeb制作職が月給24万円、その他の職種が月給23万円となっています。
年間休日は120日ほど用意しており、働きやすい環境が整備されています。
採用倍率は公表されていないものの、全国11拠点で会社説明会を実施しており、新卒採用にも積極的です。
多様なスキルを持つ人材を求めているため、金融や広告の知識を学びながらキャリアアップを目指す方にとって魅力的な職場といえます。
株式情報
株式会社NEXYZ.Groupの銘柄コードは4346です。
配当金については2024年9月期の具体的な情報が公表されていない状況ですが、事業拡大や成長戦略に関心を寄せる投資家も増えているとされています。
最新の株価に関しては日々変動するため、証券会社のサイトや金融情報サイトなどでチェックする必要があります。
未来展望と注目ポイント
今後はエンベデッド・ファイナンス事業のさらなる進化が期待されます。
社会全体がキャッシュレス化やネットバンキングの普及に向かう中で、金融機関との連携をより強化し、新しい決済手段や融資方法の開発に取り組むことで、企業や個人の利便性を高めるチャンスがあります。
また、メディア・プロモーション事業においては、動画やSNSなどのデジタル広告市場が拡大しているため、既存の広告代理店とのパートナーシップを活用して、多彩な広告メニューを展開していく見込みです。
さらに、海外展開やAIを活用した顧客データ分析など、最先端の技術を取り入れることで差別化を図り、競争力を強化することも考えられます。
IR資料でも成長戦略が明確に示されており、今後の動きから目が離せない企業といえるでしょう。
従来の金融と広告の枠組みを超えて、新たなビジネスモデルを生み出す存在として、業界内外から一層注目が集まっています。
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