企業概要と最近の業績
Cocolive株式会社
【全体の業績】
同社は、住宅・不動産業界に特化した営業支援クラウドサービス「KASIKA」を自社開発し、一気通貫で提供するマーケティングオートメーション(MA)ツール開発企業です。
具体的には、全国のハウスメーカーや工務店、不動産仲介会社など1000社を超える導入先に対し、ウェブサイトに訪れた見込み顧客の行動履歴を可視化する機能や、自動メール送信による追客支援システムなどを提供しています。
不動産営業における属人的な顧客対応の課題をテクノロジーで解決し、効率的な商談獲得を後押しする高度なマーケティングソリューションを展開することで、業界内における強力なサービス基盤と独自のポジションを構築しています。
このような強みを持つ同社ですが、2026年5月期第3四半期累計期間の最新決算における業績は、売上高が10億7700万円(前年同期比12.9%増)と二桁の増収を達成し、引き続き成長を続けています。
一方で利益面におきましては、営業利益が1億6600万円(前年同期比20.1%減)、経常利益が1億6900万円(前年同期比19.0%減)となりました。
さらに、四半期純利益についても1億1600万円(前年同期比20.2%減)を計上し、売上高が着実に伸長した一方で、各利益項目においては減益を余儀なくされる結果となりました。
この業績結果をもたらした理由としては、住宅業界における営業デジタルトランスフォーメーション(DX)への関心が引き続き高く、主力サービスである「KASIKA」の新規導入企業数が順調に積み上がったことで売上高を力強く押し上げました。
しかしその一方で、中長期的なさらなる市場シェアの拡大や機能強化に向けた人的資源への投資、ならびにプロダクト開発に伴う先行投資的な費用負担が増加したことが利益面に対して一時的な押し下げ要因として作用しています。
同社はこれらに対して、無添加住宅やLib Workといった有力な住宅関連企業との戦略的なパートナー業務提携を新たに締結し、全国の代理店へ自動追客からランディングページ制作までを一貫して支援する体制の構築など、さらなる顧客獲得に向けた販売施策を着実に前へ進めています。
【参考文献】 https://cocolive.co.jp/ir/
価値提案
住宅や不動産の営業プロセスを一括で管理し、自動化できるツールを提供しています。
各企業でバラバラになりがちな顧客情報を集中管理し、追客やフォローアップのタイミングを最適化します。
ユーザーインターフェースもシンプルに作られているため、業界経験が浅いスタッフでも扱いやすい点が特徴です。
【理由】
なぜそうなったのかというと、営業担当者の人数やスキルに依存してしまいがちな不動産営業の現場で、情報の一元化と効率化のニーズが高まっていました。
そこで、住宅や不動産に特化したマーケティングオートメーションを提供することで、導入企業が持つ既存システムとの親和性や業務フローへの適合性を高め、現場で使われやすい価値を提案するに至ったのです。
主要活動
自社開発のツールであるKASIKAを常にアップデートし、導入企業が求める新機能や改善を積極的に取り入れています。
さらに、顧客企業に対してコンサルティングやサポートも行い、ツールの活用度を最大化するための体制を整えています。
【理由】
なぜそうなったのかというと、不動産業界は商談期間が長期化しやすく、顧客のニーズも多様です。
そのため、ツールの導入だけでなく、継続的なアドバイスや現場に合った運用体制づくりが欠かせません。
自社で開発からサポートまで一貫して提供することで、顧客の声を直接吸い上げ、より現場にフィットした機能追加やサービス改善につなげやすくなっています。
リソース
マーケティングオートメーションに精通したエンジニアチームと、不動産業界の営業実務に詳しいコンサルティングチームが最大の強みです。
これらのチームが共同で製品開発と顧客支援を行うことで、業界特化のノウハウが蓄積されています。
【理由】
なぜそうなったのかというと、一般的なITソリューションでは、不動産業界独自の商慣習や物件情報管理の特殊性に対応しきれないケースもありました。
そこで、開発リソースだけでなく、業界出身者や営業現場の知識を持つコンサルタントを組織に組み込み、製品の専門性を高める流れが自然に生まれました。
パートナー
不動産会社や住宅メーカーとの連携が重要な役割を果たしています。
また、一部ではデベロッパーやリノベーション企業など、関連領域の企業とも業務提携し、業界全体にサービスを広げています。
【理由】
なぜそうなったのかというと、不動産・住宅市場は縦横のつながりが多く、物件情報や顧客情報を共有する場面が頻繁に発生します。
さまざまな企業や関連団体とパートナーシップを結ぶことで、KASIKAの導入やアップデートに必要な実務データを集めることが可能になり、現場のリアルなニーズを製品に反映しやすくなるのです。
チャンネル
展示会やオンラインセミナーで新規顧客にアプローチし、具体的な導入事例を紹介しています。
また、公式サイトやSNSを活用したデジタルマーケティングも強化し、幅広い層への認知獲得を目指しています。
【理由】
なぜそうなったのかというと、住宅や不動産業界のイベントは商談機会が多いことから、直接顔を合わせて製品説明ができる展示会が効果的でした。
一方で、オンラインを活用した情報発信は、地方の中小企業や忙しい担当者にもアプローチしやすく、顧客開拓の幅を広げるために欠かせない手段となっています。
顧客との関係
カスタマーサクセスチームが、導入後も継続して最適な運用方法を提案します。
定期的なミーティングやチャットでの相談対応を通じて、顧客の課題を早期に解決し、長期的な関係性を築いています。
【理由】
なぜそうなったのかというと、不動産の商談はお客さまとのやり取りが長期化しやすく、新機能や設定の見直しが必要になるケースが多いです。
そこで、単純にシステム導入して終わりではなく、顧客満足を高めるための伴走型サポートを行う体制を確立し、解約率を下げる工夫がなされているのです。
顧客セグメント
住宅メーカーや不動産会社だけでなく、仲介業者やリフォーム関連企業など、住まいに関わる多種多様な企業が利用対象になっています。
大手企業から地域密着型の中小企業まで、幅広い規模の顧客をカバーしています。
【理由】
なぜそうなったのかというと、不動産取引には多くのステークホルダーが存在し、それぞれの業務に合わせた機能が求められます。
KASIKAを中心に据えて各業者が情報を共有できることで、案件のロスを減らし、効率的な営業を実現できるというメリットが評価され、多様な顧客セグメントが生まれました。
収益の流れ
サブスクリプションモデルを採用し、月額利用料とサポートサービス費用を中心に収益を得ています。
オプション機能のカスタマイズや追加コンサルティング費用もあり、導入規模や機能追加の度合いに応じて売上が拡大しています。
【理由】
なぜそうなったのかというと、不動産業界は案件の繁忙期と閑散期の差が激しい一方で、継続的な営業活動も欠かせません。
そこで、毎月の定額制とすることで企業のコスト計画を立てやすくし、必要に応じて追加コンサルや機能を柔軟に提供できるモデルが望まれました。
コスト構造
プロダクト開発やサーバー運用にかかる費用、人件費、そして広告宣伝費が主なコストです。
開発とサポート部門の人数を手厚く配置する一方で、オンラインを活用したマーケティング施策によって、不要な営業コストを抑えています。
【理由】
なぜそうなったのかというと、製品の品質とサポート体制が評判を左右しやすい業界であるため、開発力とサポート力を充実させることが優先されました。
一方、営業や宣伝はオンラインチャネルを活用することで効率化できる部分が多く、人件費やリアルイベントの予算を最適化する方向に進んでいます。
自己強化ループについて
KASIKAを導入した企業は、顧客管理や商談フォローがスムーズになることで成果を上げやすくなっています。
結果として「導入してよかった」という声が業界内の口コミや事例紹介として広まり、さらに新たな企業が興味を示す好循環が生まれるのです。
顧客から寄せられる要望や改善提案は、開発チームにとって貴重なフィードバック源となり、機能アップデートに反映されます。
こうしたプロセスを繰り返すことで、より高機能で使いやすいKASIKAへと進化し、導入企業の満足度が上がると同時に市場認知も高まります。
最終的には、ユーザーコミュニティが活性化してサポートし合うような流れも期待されており、自社だけでなく顧客同士の情報交換が新機能アイデアを生むなど、自己強化的な拡張が進んでいるのです。
採用情報
初任給は月給30万円以上で、業界水準よりも高めに設定されています。
年間休日124日を確保しており、土日祝の完全週休2日制を実施しているため、ワークライフバランスを重視した働き方が可能です。
採用倍率については公表されていないものの、事業拡大に伴い複数職種で積極的に採用が行われているとのことです。
株式情報
株式会社Cocoliveは未上場であり、現在は株式市場での取引が行われていません。
配当金や1株当たりの株価についても非公開とされていますが、今後の業績拡大や上場準備によっては新たな動きが期待されるかもしれません。
未来展望と注目ポイント
今後は、AI技術との連携やチャットボットなどを活用した顧客対応の自動化がさらに進む見込みです。
こうした新機能の追加によって、KASIKAが単なる営業支援ツールにとどまらず、顧客とのコミュニケーションを深めるための総合プラットフォームへと進化する可能性があります。
また、不動産業界は人口動態や社会情勢の影響を受けやすい面がありますが、業務を効率化し、現場に即した機能を拡充することで、さまざまな市況変化にも柔軟に対応できるサービスへと成長していくと考えられます。
さらに、業界大手との連携強化や海外展開といった拡大策も視野に入れれば、株式会社Cocoliveの知名度と導入実績はますます高まるでしょう。
こうした長期的な成長余地に注目が集まっており、今後の成長戦略やIR資料にも期待が寄せられています。
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