企業概要と最近の業績
株式会社長谷工コーポレーション
【全体の業績】
株式会社長谷工コーポレーションは、分譲マンションの施工累計実績において国内トップクラスを誇る、集合住宅分野に特化した大手総合建設企業です。用地の仕入から企画・設計、施工、さらには販売や管理運営、リフォームに至るまで、住まいに関するすべてのプロセスをトータルで提供できる一貫体制を最大の強みとしており、日本の住文化を牽引するリーディングカンパニーとして確固たる市場地位を築いています。
同社の最新の決算である2026年3月期通期連結業績は、売上高が前期比8.1%増の1兆2,731億3,600万円、営業利益が同16.6%増の987億4,300万円、経常利益が同12.8%増の941億2,800万円、親会社株主に帰属する当期純利益が同59.2%増の548億7,300万円となり、大幅な増収増益を達成しました。
この好実績をもたらした要因としては、中期経営計画「HASEKO Evolution Plan」に基づき、建設関連事業における案件ごとの適切な価格転嫁と施工効率化の推進により完成工事総利益率が大きく改善したことが挙げられます。さらに、不動産開発案件の着実な進捗や手持ち工事の順調な施工消化に加え、資材高騰や人件費上昇といった課題に対してグループを挙げた総合力で迅速に対応したことが利益の大幅な伸長につながりました。
【参考文献】https://www.haseko.co.jp/hc/ir/
価値提案
株式会社長谷工コーポレーションは、土地所有者や不動産デベロッパーに対して、高収益かつ低リスクなマンション事業化プランを一体提供しています。
同時に、エンドユーザーである一般消費者には、品質とコストパフォーマンスに優れた住まいを提供している点が特徴です。
【理由】
なぜそうなっているのかというと、単に建築工事を入札で請け負うだけでは競争が激化し価格破壊に巻き込まれるため、自ら土地情報を発掘して事業化を提案する特建モデルを構築したからです。
なぜそうなっているのかというと、単に建築工事を入札で請け負うだけでは競争が激化し価格破壊に巻き込まれるため、自ら土地情報を発掘して事業化を提案する特建モデルを構築したからです。
この独自の提案スタイルにより、累計施工実績は70万戸を超え、分譲マンション施工において日本一の地位を確立しています。
また、特建事業における持ち込み比率が請負受注の約80パーセントを占めており、独自の自社ブランドであるブランシエラの展開も行っています。
このように、提案から施工までを一貫して引き受けることで、株式会社長谷工コーポレーションは圧倒的な競争力を維持しています。
主要活動
株式会社長谷工コーポレーションの主要な事業活動は、全国にわたる土地情報の収集と分析、およびBIMを用いた標準化設計です。
さらに、自社管理下での徹底した施工管理や品質維持、引き渡し後のマンション管理や大規模修繕の受託に至るまで、多岐にわたる活動を展開しています。
【理由】
なぜそうなっているのかというと、用地仕入れからアフターサービスまでを一貫して手掛けることで、中間コストをカットし、長期的にグループ内へ収益を循環させる体制を作る必要があるからです。
なぜそうなっているのかというと、用地仕入れからアフターサービスまでを一貫して手掛けることで、中間コストをカットし、長期的にグループ内へ収益を循環させる体制を作る必要があるからです。
これを支えているのが、約200名体制で組織される特建営業専用部隊の存在です。
また、自社開発のBIMシステムであるH-BIMを全物件に適用推進することで、設計から施工までの効率を飛躍的に高めています。
加えて、東京都多摩市にある自社技術研究所において、最新の住宅技術の研究開発を継続的に行うことで、株式会社長谷工コーポレーションの技術力を底上げしています。
リソース
株式会社長谷工コーポレーションの最大のリソースは、50年以上にわたり蓄積されてきた膨大なマンション施工データと設計標準規格です。
また、全国的な土地情報ネットワークに加え、グループ全社で8421名という専門人材を有していることも強みとなっています。
なお、この従業員数は2025年3月末時点の連結データに基づいています。
【理由】
なぜそうなっているのかというと、マンション特化型のゼネコンとして施工データを集中管理し標準化することで、他社が容易に模倣できない低コストおよび短工期を実現できるからです。
なぜそうなっているのかというと、マンション特化型のゼネコンとして施工データを集中管理し標準化することで、他社が容易に模倣できない低コストおよび短工期を実現できるからです。
この標準化されたノウハウは、長谷工標準と呼ばれる独自の設計施工マニュアルとして社内に定着しています。
さらに、多摩技術研究所の実験棟で行われる検証データや、累計施工実績70万戸に及ぶ構造データと維持管理データが、株式会社長谷工コーポレーションの設計精度の高さを裏付けています。
これら圧倒的なリソースを活用し、安定した品質の住宅を提供し続けています。
パートナー
株式会社長谷工コーポレーションの事業を支える重要なパートナーは、大手不動産デベロッパーや、施工を担当する協力会社組織である長和会、そして製鋼や建材のメーカーです。
【理由】
なぜそうなっているのかというと、発注者であるデベロッパーとは土地とプランの提供者として共存関係を築き、施工現場では長和会と長期専属契約を結ぶことで職人不足のリスクを回避するためです。
なぜそうなっているのかというと、発注者であるデベロッパーとは土地とプランの提供者として共存関係を築き、施工現場では長和会と長期専属契約を結ぶことで職人不足のリスクを回避するためです。
具体的なパートナー企業としては、三井不動産レジデンシャルや三菱地所レジデンシャル、野村不動産などの主要なデベロッパーが挙げられ、強固な取引実績を持っています。
また、施工を担う協力会社組織の長和会には約1000社の会員が所属しており、安定した労働力と品質の確保に寄与しています。
さらに、資材調達の面では、JFEスチールなどの建材メーカーと共同で製品開発を行うことで、株式会社長谷工コーポレーション専用の高品質な資材を安定的に確保しています。
チャンネル
株式会社長谷工コーポレーションは、多様な販売経路と顧客接点となるチャンネルを構築しています。
デベロッパーに対する直接提案営業である特建営業を主軸としつつ、一般消費者向け住宅販売窓口であるグループ会社の株式会社長谷工アーベストを通じた販売も行っています。
【理由】
なぜそうなっているのかというと、企業間取引の営業で施工案件を確実に獲得しつつ、消費者向けチャネルを通じて購入者や管理組合との接点を保持し、将来のリフォームや売却ニーズを直接拾い上げるためです。
なぜそうなっているのかというと、企業間取引の営業で施工案件を確実に獲得しつつ、消費者向けチャネルを通じて購入者や管理組合との接点を保持し、将来のリフォームや売却ニーズを直接拾い上げるためです。
実際に、企業間取引である請負受注割合は全体の約7割超を占めており、強固な収益基盤となっています。
また、消費者向けのWEB会員組織であるブランシエラクラブは、2025年3月時点で会員数が約42万人に達しています。
このように、株式会社長谷工アーベストによる首都圏マンションの販売代理受託件数などの実績も相まって、株式会社長谷工コーポレーションは多角的なチャンネルを通じて事業を拡大しています。
顧客との関係
株式会社長谷工コーポレーションは、不動産デベロッパーとの間で継続的な受託関係とパートナーシップを築いています。
同時に、マンション購入者や管理組合に対しては、生涯にわたるライフサイクルサポートを通じて深い関係性を維持しています。
【理由】
なぜそうなっているのかというと、竣工後もグループの管理会社が長期に関与することで、数十年単位での継続収入を確保し、顧客の他社流出を防ぐ仕組みが必要だからです。
なぜそうなっているのかというと、竣工後もグループの管理会社が長期に関与することで、数十年単位での継続収入を確保し、顧客の他社流出を防ぐ仕組みが必要だからです。
その中核を担うのが株式会社長谷工コミュニティなどによる管理事業であり、マンション管理受託戸数は業界最高水準の約42万戸に達しています。
また、大規模修繕工事の定期的な実施体制を整えることで、建物の価値維持に貢献しています。
さらに、顧客向けの防災および暮らしサポートアプリであるブランシエラパスポートを提供することで、日常的な接点を持ち、株式会社長谷工コーポレーションと顧客との信頼関係をより一層強固なものにしています。
顧客セグメント
株式会社長谷工コーポレーションの顧客セグメントは、法人顧客と個人顧客の両方に広がっています。
法人顧客としては、主に不動産デベロッパーや土地所有者がターゲットとなります。
個人顧客としては、一次取得層を中心とするマンション購入者や、分譲マンションの管理組合、そしてシニア層が挙げられます。
【理由】
なぜそうなっているのかというと、住宅の建設から維持管理、さらには高齢者ケアに至るまで、個人のライフステージ全体をカバーする巨大な顧客基盤を構築するためです。
なぜそうなっているのかというと、住宅の建設から維持管理、さらには高齢者ケアに至るまで、個人のライフステージ全体をカバーする巨大な顧客基盤を構築するためです。
具体的なターゲット層としては、首都圏や近畿圏における3000万円から7000万円帯のファミリー向けマンション購入層が中心です。
また、法人顧客としては首都圏の主要デベロッパー約50社と取引を行っています。
さらに、シニア層に対しては、タナカan-Sや株式会社長谷工シニアウェルデザインが運営する施設の利用層を抱えており、株式会社長谷工コーポレーションは幅広い世代に対してサービスを提供しています。
収益の流れ
株式会社長谷工コーポレーションの収益は、フロー収益とストック収益の二本柱で構成されています。
フロー収益はゼネコンとしての建築請負金や自社開発不動産の売却益から成り、ストック収益はマンション管理手数料や修繕工事受託金、賃貸仲介およびシニア施設運営代金などから構成されます。
【理由】
なぜそうなっているのかというと、不動産の市況変動による業績の波を、継続的に積み上がるストック収益によって相殺し、経営全体を安定化させるためです。
なぜそうなっているのかというと、不動産の市況変動による業績の波を、継続的に積み上がるストック収益によって相殺し、経営全体を安定化させるためです。
2025年3月期の連結データを見ると、建設関連事業によるフロー収益の売上高は約8170億円に達しています。
一方で、サービス関連事業によるストック収益の売上高は約1670億円を記録しました。
このサービス関連事業は、連結営業利益全体の約20パーセント超に貢献しており、株式会社長谷工コーポレーションの安定した収益基盤を支える重要な役割を果たしています。
コスト構造
株式会社長谷工コーポレーションのコスト構造は、主に建設直接工事費、不動産用地仕入費、および販売費と一般管理費で構成されています。
建設直接工事費には資材費や労務費が含まれ、販売費と一般管理費には人件費やシステム開発費などが計上されます。
【理由】
なぜそうなっているのかというと、標準化された施工技術と資材の集中調達によって施工原価率を抑え、競合他社よりも高い粗利益率を維持する仕組みを構築しているからです。
なぜそうなっているのかというと、標準化された施工技術と資材の集中調達によって施工原価率を抑え、競合他社よりも高い粗利益率を維持する仕組みを構築しているからです。
2025年3月期の実績では、売上原価率は88.2パーセントに抑えられています。
また、販売費と一般管理費の比率である販管費率は約4.6パーセントと低い水準を保っています。
さらに、将来の技術革新や業務効率化に向けて、2025年3月期実績で年間約18億円の研究開発費を投じており、株式会社長谷工コーポレーションは徹底したコスト管理と戦略的な投資を両立させています。
自己強化ループ
株式会社長谷工コーポレーションは、事業を重ねるごとに強みが増す独自の好循環の仕組みを持っています。
最初の起点として、特建営業を通じて好立地な土地情報が自社に最優先で集まります。
次に、その土地と最適な建築プランをセットにしてデベロッパーに提案することで、コンペを経ずに特命請負契約を獲得し、高い利益率を確保します。
そして、膨大な施工実績からデータが蓄積されることで長谷工標準が高度化し、さらなる施工コストの低減と短工期化が進みます。
最後に、建設したマンションの管理をグループ会社が引き受けることで、管理組合や住人から将来のリフォームニーズや周辺の土地情報が再び自社に集まり、最初の起点へと戻るという順序で循環しています。
このループが実際に機能していることは、首都圏の新築分譲マンション施工シェアが約35パーセントに達していることや、マンション管理受託戸数が約42万戸と過去最高を更新し続けている数字によって裏付けられています。
また、請負受注における特建の持ち込み比率が約80パーセントを占めていることも、この強力な仕組みの成果です。
採用情報
株式会社長谷工コーポレーションは、優秀な人材の確保に向けて充実した待遇を用意しています。
2025年4月実績の新卒初任給は、大学卒の総合職で月給28万0000円、修士修了の総合職で月給30万0000円となっています。
休日は完全週休2日制を基本とし、祝日や年末年始休暇を含めて年間休日総数は125日です。
新卒採用人数は、株式会社長谷工コーポレーション単体において、2023年度が148名、2024年度が156名、2025年度が165名と増加傾向にあります。
採用倍率については、応募総数約4500名に対して採用数が約150名から165名であるため、約27倍から30倍の狭き門となっています。
2025年3月期の単体データによると、平均勤続年数は17.1年です。
求める人物像としては、自ら考え行動できる主体性や、多様な関係者を巻き込むコミュニケーション力、住まいを通じて社会課題を解決する意欲を持つ人材が挙げられています。
株式情報
株式会社長谷工コーポレーションの証券コードは1808であり、東京証券取引所のプライム市場に上場しています。
株式の売買単位である単元株数は100株に設定されており、決算期は毎年3月となっています。
配当方針については、連結配当性向35パーセントから40パーセント程度を目安とし、業績動向に応じた利益還元と安定的な継続配当を両立させる考え方を示しています。
さらに、株主資本配当率を約3パーセント以上とすることを意識した株主還元を実施する方針です。
株価水準については、2025年から2026年時点でおよそ1900円から2100円台で推移しています。
この価格帯に基づくと、1単元あたりの最低投資金額の目安は約19万円から21万円となります。
なお、株式の数値や投資情報は常に変動するため、実際の投資判断に際しては最新の市場情報をご自身で必ずご確認ください。
未来展望と注目ポイント
株式会社長谷工コーポレーションは、中長期的な成長に向けて意欲的な戦略を描いています。
中期経営計画であるHASEKO Group Mid-Term Business Plan 2025-2027において、2028年3月期の達成目標として連結営業利益1000億円を掲げています。
さらに、自己資本利益率10.0パーセント以上、自己資本比率50パーセント程度を維持するという数値目標を設定しています。
今後の注目ポイントは、施工現場への自動化ロボット導入などによるDX推進と、物流施設や賃貸マンションといった非住宅分野への展開強化です。
これらを実現するため、3カ年で総額約3500億円の戦略投資枠を設けており、その内訳は不動産開発投資に2500億円、DXや省人化投資に500億円、海外投資などに500億円となっています。
特に北米市場での賃貸および分譲住宅開発事業の拡大にも注力しており、株式会社長谷工コーポレーションのさらなる飛躍が見込まれます。



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