企業概要と最近の業績
株式会社四電工
【全体の業績】
株式会社四電工は、四国全域を主な営業基盤とし、電力会社向けの配線工事や変電設備工事をはじめ、オフィスビル、工場、各種公共施設における電気・空調・衛生設備の設計・施工を手掛ける総合設備工事会社です。
四国電力グループの中核企業として長年培ってきた高い技術力と施工品質、確固たるインフラ維持実績を強みとしており、社会インフラの整備や産業プラントの施工において高い市場シェアと信頼を確立しています。
安定した地域基盤と専門技術力を有する同社の最新の決算である2026年3月期通期の連結業績は、売上高が1,012億4,500万円(前期比8.1%増)、営業利益が68億3,200万円(前期比32.5%増)、経常利益が73億1,000万円(前期比30.2%増)、親会社株主に帰属する当期純利益が50億4,800万円(前期比26.8%増)となり、売上・利益ともに大幅な増収増益を達成しました。
この好業績を達成した主な要因としては、四国エリアにおける電力インフラの更新・耐震化工事や、民間工場および事業所向けの空調・電気設備工事の受注が順調に進み、施工が円滑に進捗したことが挙げられます。
また、資材高騰や人手不足による施工コスト上昇に対して、適正な請負単価の確保に向けた価格転嫁を推進したことに加え、現場での施工プロセスのデジタル化や工程管理の徹底により原価率を改善させたことが、大幅な利益伸長につながりました。
【参考文献】https://www.yondenko.co.jp/ir/
価値提案
株式会社四電工は、建物やインフラの企画から設計、施工、保守、そして省エネ改修まで、電気、管、通信を統合した高品位な設備環境をワンストップで提供しています。
【理由】
なぜそうなっているのかというと、施主や大手ゼネコン側において、個別の設備工事ごとに発注や管理をするコストを削減したいという強い要望があることや、建物の脱炭素化および省エネ化対応を単一の信頼できる施工会社に一括委託したいというニーズが急増しているためです。
なぜそうなっているのかというと、施主や大手ゼネコン側において、個別の設備工事ごとに発注や管理をするコストを削減したいという強い要望があることや、建物の脱炭素化および省エネ化対応を単一の信頼できる施工会社に一括委託したいというニーズが急増しているためです。
このような背景から、株式会社四電工は電気設備、管および空調給排水設備、情報通信設備の3分野を一括で請け負う総合施工体制を構築しています。
具体的な実績として、香川県の高松赤十字病院や愛媛県庁本館といった地域を代表する旗艦施設において、高度な施工品質を証明しています。
さらに、エネルギー消費量を最適化して環境負荷を低減するネット・ゼロ・エネルギー・ビル導入支援ソリューションの提供を強化しており、2025年3月期時点において顧客の多様な課題解決に直結する価値を生み出しています。
主要活動
株式会社四電工の事業の中核を担う活動は、民間建築物および公共施設の設備施工管理、送配電インフラの施工およびメンテナンス、太陽光やバイオマスといった再生可能エネルギー発電設備の施工と運営です。
【理由】
なぜそうなったのかというと、電力インフラ工事で長年培ってきた高度な施工品質と安全管理のノウハウを、より高収益が見込める民間の大型オフィスビルや工場、データセンターなどの建築設備工事分野へと水平展開し、手持ち工事高を安定的に拡大していく方針をとっているからです。
なぜそうなったのかというと、電力インフラ工事で長年培ってきた高度な施工品質と安全管理のノウハウを、より高収益が見込める民間の大型オフィスビルや工場、データセンターなどの建築設備工事分野へと水平展開し、手持ち工事高を安定的に拡大していく方針をとっているからです。
この活動を支えるため、2025年3月末時点で1級電気工事施工管理技士を約650名、1級管工事施工管理技士を約250名という大規模な有資格者を擁し、厳格な現場施工管理を徹底しています。
また、年間1000件以上の施工現場に対する安全品質アセスメントを実施し、事故の未然防止と品質向上に努めています。
近年はすべての現場へのタブレット端末導入やビルディング・インフォメーション・モデリング活用といった施工管理のデジタル化を推進しており、2025年3月期時点において生産性の飛躍的な向上を実現しています。
リソース
株式会社四電工の最大の経営資源は、高度な国家資格を持つ自社の技術者集団と、四国全域および本州主要都市を網羅する強固な拠点ネットワーク、そして技術力と安全意識を継続的に高めるための自社研修施設です。
【理由】
なぜそうなっているのかというと、総合設備エンジニアリングビジネスにおける競合優位性は、現場を指揮する施工管理技術者の質と量に直結するため、自社の人材育成体制と施工パートナー網の維持および拡大が必要不可欠だからです。
なぜそうなっているのかというと、総合設備エンジニアリングビジネスにおける競合優位性は、現場を指揮する施工管理技術者の質と量に直結するため、自社の人材育成体制と施工パートナー網の維持および拡大が必要不可欠だからです。
この経営方針を反映し、2025年3月末時点において技術社員の80パーセント以上が1級施工管理技士などの各種国家資格を保有する専門家集団となっています。
さらに、香川県高松市には実践的な能力開発を目的とした専用施設である四電工研修センターを構え、若手からベテランまで継続的なスキルアップを図っています。
加えて、株式会社四電工の施工を支えるパートナー企業組織として四電工サポ・ワーク会を組織しており、2025年3月期時点において約500社の協力会社が加盟することで、大規模かつ広域な工事要求に柔軟に対応できる体制を整えています。
パートナー
株式会社四電工の事業を支える重要なパートナーには、親会社である四国電力株式会社および四国電力送配電株式会社、鹿島建設や大林組、竹中工務店などの大手ゼネコン、そして三菱電機やダイキン工業といった主要設備機器メーカーが含まれます。
【理由】
なぜそうなったのかというと、電力インフラの維持工事という安定的な受注基盤を確保しつつ、大型建築案件の元請けや一次下請けとしての受注を積極的に狙い、同時に資材の調達力を高めるための強固なサプライチェーンを構築することが成長に不可欠だったからです。
なぜそうなったのかというと、電力インフラの維持工事という安定的な受注基盤を確保しつつ、大型建築案件の元請けや一次下請けとしての受注を積極的に狙い、同時に資材の調達力を高めるための強固なサプライチェーンを構築することが成長に不可欠だったからです。
2025年3月期時点において、四国電力グループからは配電線工事や変電設備工事などの年間安定委託を受けており、収益の強固な土台となっています。
また、ダイキン工業や三菱電機などの主要メーカーからの優先的かつ直接的な調達ルートを確保することで、適正価格での資材調達とスムーズな工期進行を実現しています。
これに加えて、先述の四電工サポ・ワーク会に属する約500社の施工パートナーネットワークが連携することで、高度な施工力を全国規模で提供可能にしています。
チャンネル
株式会社四電工は、高松市の本社をはじめ、徳島、高知、松山といった四国各地の支店網に加え、東京支社、大阪支社、名古屋支店を通じた直接営業および大手ゼネコンや設計事務所を通じた販売経路を構築しています。
【理由】
なぜそうなっているのかというと、市場規模に限界がある四国エリアにとどまることなく、都市再開発需要が旺盛な首都圏、近畿圏、中京圏といった本州エリアでの受注高比率を戦略的に引き上げる必要があるからです。
なぜそうなっているのかというと、市場規模に限界がある四国エリアにとどまることなく、都市再開発需要が旺盛な首都圏、近畿圏、中京圏といった本州エリアでの受注高比率を戦略的に引き上げる必要があるからです。
この積極的なエリア拡大戦略により、2025年3月期時点において本州エリアの売上高構成比は約35パーセントから40パーセントへと着実に拡大しています。
営業活動を裏付ける資格として、国土交通大臣許可の特マイナス4第2808号などを取得しており、全国どこでも大規模な特定建設工事を請け負うことが可能です。
こうした広域にわたる拠点網と確かな許認可を武器に、大手ゼネコンに対する技術提案型の対面営業や、地方自治体への直接的なアプローチを展開し、優良案件の獲得につなげています。
顧客との関係
株式会社四電工は、設備を施工して完工するだけにとどまらず、建物完成後の定期点検やアフターサービス、そして中長期的な設備リニューアルの提案を通じて、顧客との長期継続的な取引関係を構築しています。
【理由】
なぜそうなったのかというと、建物の電気や空調といった重要設備はおよそ15年から20年の周期で大規模な更新が必要となるため、竣工後も点検やメンテナンスを通じて顧客接点を維持し、利益率の高いリニューアル工事を他社に奪われることなく自社で囲い込むためです。
なぜそうなったのかというと、建物の電気や空調といった重要設備はおよそ15年から20年の周期で大規模な更新が必要となるため、竣工後も点検やメンテナンスを通じて顧客接点を維持し、利益率の高いリニューアル工事を他社に奪われることなく自社で囲い込むためです。
顧客の安心を担保するため、2025年3月期時点において四国全域をカバーする24時間365日対応の緊急出動および点検体制を整備しています。
また、建物のエネルギー使用量を分析し省エネ化のメリットを試算する省エネ診断サービスを積極的に展開し、顧客のランニングコスト削減に向けたパートナーとしての地位を確立しています。
こうした手厚いサポート体制が実を結び、既存顧客からのリピート受注率は80パーセント以上という極めて高い水準を維持しており、安定した収益基盤の源泉となっています。
顧客セグメント
株式会社四電工は、顧客基盤を地方自治体や官公庁、製造業の工場や物流施設、オフィスビル、病院などの民間事業者、そして四国電力グループの3つの大きなセグメントに分類してアプローチしています。
【理由】
なぜそうなっているのかというと、公共工事、民間建築工事、電力インフラ工事という性質の異なる3つの分野に顧客をバランスよく分散させることで、マクロ経済の景気変動や民間設備投資の波による業績への悪影響を最小化し、安定した経営を実現するためです。
なぜそうなっているのかというと、公共工事、民間建築工事、電力インフラ工事という性質の異なる3つの分野に顧客をバランスよく分散させることで、マクロ経済の景気変動や民間設備投資の波による業績への悪影響を最小化し、安定した経営を実現するためです。
2025年3月期時点の受注構成を見ると、学校や庁舎、公立病院などを対象とする官公庁案件の受注比率が約20パーセントを占めています。
また、工場や大型物流施設、商業ビルなどの民間建築案件の受注比率が約55パーセントと最大の割合を占め、成長を牽引しています。
さらに、四国電力グループ向けの電力送配電インフラ整備などの受注比率が約25パーセントとなっており、地域の基幹インフラを支えながら事業の変動を抑える絶妙なポートフォリオを形成しています。
収益の流れ
株式会社四電工の収益構造は、工事の完成度合いに基づいて計上される請負収益を中心としたフロー収益を主軸としつつ、保守メンテナンス契約や再生可能エネルギー発電事業による売電収入といったストック収益を組み合わせた構成となっています。
【理由】
なぜそうなったのかというと、大型請負工事に特有の期ごとの業績のブレを抑え、継続的かつ予測可能性の高い営業キャッシュフローを確保することで、中長期的な投資や人材採用を安定して行うためです。
なぜそうなったのかというと、大型請負工事に特有の期ごとの業績のブレを抑え、継続的かつ予測可能性の高い営業キャッシュフローを確保することで、中長期的な投資や人材採用を安定して行うためです。
2025年3月期の連結業績データにおいて、電気、管、通信などの完成工事高による収益は連結売上高全体の約93.5パーセントを占め、同社の収益の屋台骨となっています。
一方で、建物の保守点検やビル管理、機器の販売などによる収益が約3.5パーセントを占め、継続的な現金収入をもたらしています。
さらに、自社で保有する全国10箇所以上、合計出力約20メガワットの太陽光発電所などから得られる売電収益が約3.0パーセントを構成しており、環境負荷低減に貢献しながら安定収益源として機能しています。
コスト構造
株式会社四電工の主なコストは、協力会社への外注費、電線や配管などの資材調達費、自社技術者の労務費を含む売上原価と、人件費や営業経費、研究開発やデジタルトランスフォーメーション投資などの販売費および一般管理費から構成されています。
【理由】
なぜそうなっているのかというと、総合設備エンジニアリングのビジネスモデルは、現場施工の大部分を協力会社へ外注する仕組みであり、銅線や鋼材、空調機器といった資材の市況価格および施工を監督する管理者の人件費がコストの大半を占める構造となっているからです。
なぜそうなっているのかというと、総合設備エンジニアリングのビジネスモデルは、現場施工の大部分を協力会社へ外注する仕組みであり、銅線や鋼材、空調機器といった資材の市況価格および施工を監督する管理者の人件費がコストの大半を占める構造となっているからです。
2025年3月期の業績実績において、売上原価率は86.5パーセントとなっており、資材価格の高騰に対応した適正価格での受注徹底によりコントロールされています。
また、同期間の販売費および一般管理費の比率は6.7パーセントと低水準に抑えられており、効率的な経営体制がうかがえます。
将来の競争力強化のための支出として、2025年3月期には車両や工事用機器の更新などに約18億円の設備投資を実施し、同時に施工省力化ツールなどの研究開発やデジタルトランスフォーメーション投資に約2.5億円を投じています。
自己強化ループ
株式会社四電工のビジネスモデルには、高品質な施工力がさらなる成長を呼び込む独自の自己強化の仕組みが存在します。
その起点は、電気、管、通信の一元施工と厳格な品質管理による高品質な施工と安全実績の確立です。
この実績が積み重なることで、施主や大手ゼネコンからの信頼を獲得し、四国での絶対的地位の維持と本州エリアでの指名受注の増加をもたらします。
受注が増加すると、手持ち工事高が豊富に積み上がり、利益率の高い案件を優先的に選別受注することが可能になり、売上高総利益率が向上します。
そして、ここで創出された豊かな利益を、人材育成やデジタルトランスフォーメーション投資、本州拠点の拡充へと再投資することで、さらなる現場の効率化と技術力の向上が図られ、再び高品質な施工の確立という起点へと戻り、好循環が拡大していきます。
この循環が実際に回っていることは、2025年3月末時点での手持ち工事高である繰越工事高が過去最高水準のおよそ680億円に達していることや、本州エリアである東京、大阪、名古屋での受注高が2021年3月期の約250億円から2025年3月期には約380億円へと着実に拡大している数値に表れています。
採用情報
株式会社四電工は、社会インフラを支える強い責任感を持ち、主体的に考え多様な関係者と協調してモノづくりを推進できる人材を求めています。
新卒初任給は2025年4月実績において、大学院修了者が月給255,000円、4年制大学卒が月給240,000円、高専および2年制専門卒が月給215,000円、高校卒が月給195,000円となっています。
休日制度については、土日を休業とする完全週休2日制を採用しており、祝日、年末年始休暇、夏季休暇を含めた年間休日総数は2025年度実績で125日です。
さらに特別休暇として、初年度15日、最大20日付与される年次有給休暇のほか、リフレッシュ休暇や結婚休暇、育児休業および介護休業制度が整備されており、有給休暇の平均取得実績は13.2日となっています。
新卒採用人数は、2023年度が72名、2024年度が78名、2025年度が85名と増加傾向にあり、年間エントリー数およそ750名に対して実質的な総合採用倍率は約9.4倍です。
2025年3月末時点において、従業員の平均勤続年数は18.5年と長く、平均年間給与は6,980,000円となっており、定着率の高さと安定した待遇がうかがえます。
株式情報
株式会社四電工の証券コードは1939であり、東京証券取引所のプライム市場および名古屋証券取引所のメイン市場に上場しています。
株式の売買単位である単元株数は100株に設定されており、決算期は毎年3月となっています。
利益還元については株主優待制度は設けておらず、配当による利益還元を基本とする方針を掲げています。
配当方針として、連結配当性向35パーセント以上を目安とし、業績に応じた成果配分を行うとともに、株主資本配当率を意識した安定的な配当の維持を基本としています。
株価水準については、2025年5月時点においておよそ1,150円台で推移しています。
単元株数である100株から算出した最低投資金額の目安は、およそ11万5,000円程度となります。
東証プライム市場上場銘柄であるため、一般の投資家にとっても十分な市場流動性を有しています。
なお、株価や配当などの数値は常に変動するため、実際の投資判断を行われる際は最新情報を必ずご自身でご確認いただきますようお願いいたします。
未来展望と注目ポイント
株式会社四電工は、中期経営計画である四電工グループ中期経営計画の2023年度から2025年度において、最終年度である2025年度に連結売上高1,000億円、連結営業利益70億円、自己資本利益率8.0パーセント以上という高い数値目標を掲げています。
今後の成長ドライバーとして注目されるのは、首都圏や関西圏における再開発案件、データセンター、大型物流施設向け営業を強化する本州エリアでの受注拡大です。
また、産業用太陽光や蓄電池、電気自動車充電インフラの施工、建物のゼロエネルギー化提案といったグリーンエネルギーおよび脱炭素ソリューションにも注力しています。
設備投資方針として、車両や工事用機器の更新、本州拠点の拡張に向けて3ヶ年累計で約60億円の投資を計画しています。
さらに成長枠として10億円から20億円を設定し、施工能力および技術者獲得を目的とした同業サブコンや管工事会社の買収などM&Aも積極的に検討しています。
経営陣は2030年代に向けて連結売上高1,200億円規模を目指すビジョンを語っており、四国から全国へ躍進する総合設備エンジニアリング企業として、2025年3月期以降も持続的な成長を実現していくことが期待されます。



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