企業概要と最近の業績
ピーエス・コンストラクション株式会社
【全体の業績】
ピーエス・コンストラクション株式会社は、コンクリートに圧縮力を加えて強度を高めるプレストレスト・コンクリート(PC)技術をコア強みに持つ建設会社です。
橋梁などの道路・鉄道インフラをはじめ、高層ビルや大規模施設の建築工事、耐震改修工事などを中心に幅広く事業を展開しています。
高い技術力と信頼性により、社会インフラの整備・維持管理において業界トップクラスの実績と強固な地位を確立している専門ゼネコンです。
同社の最新の通期決算では、売上高が1,356億2,700万円(前年同期比4.9%増)、営業利益が123億1,500万円(前年同期比57.3%増)、経常利益が122億5,200万円(前年同期比58.2%増)、親会社株主に帰属する当期純利益が82億1,700万円(前年同期比62.6%増)となり、増収とともに大幅な営業増益を達成しました。
これは、手持ち工事の消化が堅調に進んだことに加え、強みである土木事業において収益性の高い大型工事の進捗が業績を強力に牽引したことによるものです。
資材価格の高騰や人件費の上昇といった厳しい施工環境下にあっても、現場での施工効率化や原価管理の徹底、さらには適正価格での受注活動を推進したことが奏功し、大幅な利益率の改善につながりました。
【参考文献】https://www.psc.co.jp/about/ir
価値提案
株式会社ピーエス・コンストラクションは、あらかじめ圧縮応力を加えたプレストレストコンクリート(PC)技術を活用し、高耐久かつ大空間で短工期の土木インフラや建築構造物を提供しています。
【理由】
なぜそうなっているのかをご説明すると、従来の鉄筋コンクリートに比べて引張強度が高くひび割れに強いため、数十年単位の耐久性が求められる高速道路橋や、柱の少ない巨大な無柱空間を必要とする物流施設・データセンターのニーズに適合するためです。
なぜそうなっているのかをご説明すると、従来の鉄筋コンクリートに比べて引張強度が高くひび割れに強いため、数十年単位の耐久性が求められる高速道路橋や、柱の少ない巨大な無柱空間を必要とする物流施設・データセンターのニーズに適合するためです。
具体的な裏付けとして、高速道路大規模更新事業向けの「高耐久PS-PC床版」があります。
また、スパン20メートル以上の無柱空間を実現する「建築PCaコンクリート架構」も重要な技術の一つです。
さらに、老朽化構造物の寿命を50年以上延命する「PC耐震・補強改修工法」を展開しており、社会課題の解決に直結する価値を提案しています。
主要活動
株式会社ピーエス・コンストラクションの主要活動は、PC構造物の構造設計および技術開発から始まり、全国の自社工場でのプレキャスト部材の標準化製造、そして現場での緊張・架設施工および大規模改修工事に及びます。
【理由】
なぜそうなっているのかと申しますと、現場施工の割合を減らし自社工場で部材を製造するプレキャスト化を進めることで、天候リスクの低減や現場での作業員削減、品質向上および劇的な短工期化を図るためです。
なぜそうなっているのかと申しますと、現場施工の割合を減らし自社工場で部材を製造するプレキャスト化を進めることで、天候リスクの低減や現場での作業員削減、品質向上および劇的な短工期化を図るためです。
全国8拠点に及ぶ工場網(滋賀工場、七尾工場、掛川工場など)での製造活動がその基盤を支えています。
特許技術である「プレキャストPC床版取替工法」を用いることで、夜間の集中工事施工を実現しています。
年間数十件規模に上る高速道路リニューアル工事を直接受託し施工することで、安定した事業基盤を築いています。
リソース
株式会社ピーエス・コンストラクションの重要な経営資源は、専門性の高いPC技術者、膨大な施工実績データ、自社保有の全国プレキャスト工場網、および特許工法です。
【理由】
なぜそうなっているのかを考察しますと、PC技術は特殊な張力導入設備やグラウト施工技術を要するため、技術者のノウハウと製造インフラの保有が強い参入障壁となるためです。
なぜそうなっているのかを考察しますと、PC技術は特殊な張力導入設備やグラウト施工技術を要するため、技術者のノウハウと製造インフラの保有が強い参入障壁となるためです。
人材面では、1級土木施工管理技士およびPC技術士の資格保有者が数百名規模で在籍しており、高い技術力を担保しています。
また、全国8箇所の自社直営PC製品工場を保有していることが大きな強みです。
さらに、PC構造物の緊張・定着技術に関する特許権を数百件規模で保有しており、他社の追随を許さない競争力の源泉となっています。
パートナー
株式会社ピーエス・コンストラクションは、公的機関や関連企業との強固なパートナーシップを構築しています。
主要なパートナーには、東日本高速道路株式会社(NEXCO東日本)、中日本高速道路株式会社(NEXCO中日本)、西日本高速道路株式会社(NEXCO西日本)、国土交通省、JR各社(JR東海やJR東日本など)、太平洋セメント株式会社、三菱マテリアル株式会社が含まれます。
【理由】
なぜそうなっているのかをお伝えすると、主要顧客である公的発注機関との高い信頼関係を維持しつつ、株主でもあるセメント大手との提携により特殊コンクリートの安定調達や共同開発を行う必要があるためです。
なぜそうなっているのかをお伝えすると、主要顧客である公的発注機関との高い信頼関係を維持しつつ、株主でもあるセメント大手との提携により特殊コンクリートの安定調達や共同開発を行う必要があるためです。
NEXCO3社とは、大規模更新工事における継続的協働を深めています。
JR東海およびJR東日本からは、新幹線構造物の点検や補修のパートナーとして指定を受けています。
さらに、太平洋セメント株式会社や三菱マテリアル株式会社との間で、高強度材料の共同研究を進めることで技術の高度化を図っています。
チャンネル
株式会社ピーエス・コンストラクションは、顧客に技術やサービスを届けるための多様なチャンネルを保有しています。
具体的には、官公庁やNEXCOなどの発注機関に対する総合評価落札方式を通じた直接提案、大手ゼネコンへの建築PCa工法提案営業、そして技術研究会を経由した工法ライセンス展開を行っています。
【理由】
なぜそうなっているのかと言いますと、公共土木においては入札制度における技術提案の質が落札を大きく左右し、建築分野においては設計段階からのゼネコンやデベロッパーへの技術提案が採用の鍵を握るためです。
なぜそうなっているのかと言いますと、公共土木においては入札制度における技術提案の質が落札を大きく左右し、建築分野においては設計段階からのゼネコンやデベロッパーへの技術提案が採用の鍵を握るためです。
公共工事では、総合評価落札方式における技術提案型が多数採用されています。
建築分野では、竹中工務店や鹿島建設といった大手ゼネコン経由での建築施工受託が多く、2025年3月期実績において建築事業の構成比は約33.0パーセントを占めています。
また、「PC構造物補修・補強工法研究会」を通じて全国に施工ネットワークを展開し、間接的なチャンネルも広げています。
顧客との関係
株式会社ピーエス・コンストラクションは、インフラ施工後の長期点検や予防保全提案、構造物の定期診断契約を通じて、顧客と深く長期的な関係を築いています。
大規模更新期における継続受注も、この強固な関係性の表れです。
【理由】
なぜそうなっているのかについてですが、建設した橋梁や道路は50年から100年間使用されるため、建設時だけでなく維持管理から補修段階まで一貫して関わることで顧客との長期的な関係を構築するためです。
なぜそうなっているのかについてですが、建設した橋梁や道路は50年から100年間使用されるため、建設時だけでなく維持管理から補修段階まで一貫して関わることで顧客との長期的な関係を構築するためです。
実際のアプローチとして、施工後数十年を経過したPC橋梁をデータベース化し、点検作業を請け負っています。
NEXCOなどの顧客とは、高耐久部材に関する共同技術開発を行うことで関係性を強化しています。
過去に自社が施工した構造物のリニューアル工事において高い施工受託比率を誇っていることも、顧客からの揺るぎない信頼を裏付けています。
顧客セグメント
株式会社ピーエス・コンストラクションの主要な顧客セグメントは、高速道路会社(NEXCO各社)、国や地方自治体(国土交通省など)、鉄道事業者(JR各社)、そして大手不動産デベロッパーやゼネコンです。
【理由】
なぜそうなっているのかを紐解くと、防災・減災およびインフラ老朽化対策予算を持つ公的機関と、短工期で大空間のプレキャスト工法を求める物流施設やITインフラ事業者にターゲットを集中させているためです。
なぜそうなっているのかを紐解くと、防災・減災およびインフラ老朽化対策予算を持つ公的機関と、短工期で大空間のプレキャスト工法を求める物流施設やITインフラ事業者にターゲットを集中させているためです。
2025年3月期実績において、土木事業の約40パーセント以上をNEXCO各社からの受注が占めています。
同じく土木事業の約30パーセントを国土交通省や地方自治体から受注しています。
一方で建築事業の100パーセントを民間デベロッパーやゼネコン向けの案件が占めており、公的セクターと民間セクターの双方に明確な顧客基盤を構築しています。
収益の流れ
株式会社ピーエス・コンストラクションの収益は、土木工事および建築工事の請負収益(完成工事高)と、自社製品・資材の製造販売収益から構成されています。
【理由】
なぜそうなっているのかをご説明しますと、大型公共工事や建築受託による完成工事高というフロー収益をベースとしながら、老朽化インフラの増加に伴い維持補修やリニューアル事業という準ストック収益の比率が高まっているためです。
なぜそうなっているのかをご説明しますと、大型公共工事や建築受託による完成工事高というフロー収益をベースとしながら、老朽化インフラの増加に伴い維持補修やリニューアル事業という準ストック収益の比率が高まっているためです。
2025年3月期実績の売上構成比を見ると、土木工事請負売上が全体売上の62.5パーセントを占めています。
次いで、建築工事請負売上が全体の33.0パーセントとなっています。
製造・製品販売およびその他売上が全体の4.5パーセントとなっており、工事請負を主軸としつつも製品販売で収益を補完する構造となっています。
コスト構造
株式会社ピーエス・コンストラクションのコスト構造は、材料費や労務費、外注費などの直接工事原価、工場製造原価、販売用及び一般管理費、設備投資費、研究開発費で成り立っています。
【理由】
なぜそうなっているのかと申しますと、建設業のため直接工事原価の比率が高いものの、プレキャスト化による自社工場での一括製造によって現場労務費や外注費を抑制し、業界水準以上の利益率を確保しているためです。
なぜそうなっているのかと申しますと、建設業のため直接工事原価の比率が高いものの、プレキャスト化による自社工場での一括製造によって現場労務費や外注費を抑制し、業界水準以上の利益率を確保しているためです。
2025年3月期実績において、売上高1420億円に対して売上原価は1252億円であり、売上原価率は88.2パーセントとなっています。
同期間の販売用及び一般管理費は80億円で、売上高比で5.6パーセントに抑えられています。
また将来の成長に向けた投資として、年間設備投資額は約25億円、年間研究開発費は約8億円を計上しています。
自己強化ループ(フィードバックループ)
株式会社ピーエス・コンストラクションの事業は、独自の強みが増幅し続ける強力な循環構造を持っています。
まず起点となるのが、高度なPC技術と全国のプレキャスト工場網による高品質・短工期施工の実現です。
この実績が、NEXCOや官公庁の総合評価落札方式における高い技術点獲得と指名・落札率の向上をもたらします。
受注機会が増加することで、手持ち工事高が積み上がり、採算性を重視した選別受注が可能になり、粗利益率が上昇します。
そして最後に、拡大した営業キャッシュフローを工場省人化・自動化設備および新工法へ再投資することで、技術力と施工能力がさらに高まり、再び起点の強みに回帰するという自己強化ループが形成されています。
この循環が実際に機能している証左として、2025年3月期末時点での手持ち工事高(繰越工事高)は約1200億円と過去最高水準の受注残高を維持しています。
また、営業利益率は2023年3月期の3.5パーセントから、2024年3月期には5.2パーセント、2025年3月期には6.2パーセントと連続して向上しています。
さらに土木事業受注高に占める維持補修や修繕工種の割合が40パーセント超へ拡大しており、強固な循環が着実に利益を生み出しています。
採用情報
株式会社ピーエス・コンストラクションは、新卒採用において社会インフラの未来を技術で支える志を持ち、多様な職種と連携しチームで成果を出せるコミュニケーション能力と主体性を備えた人物を求めています。
新卒初任給は2025年および2026年実績において、総合職の大学院修了者が月給27万0000円、大学卒が月給25万0000円、高専卒が月給22万5000円となっており、固定残業代制度はなく時間外手当は全額支給されます。
年間休日総数は2025年度実績で125日となっており、土曜日、日曜日、祝日を休む完全週休2日制が導入されています。
直近の新卒採用人数について、2023年入社は52名、2024年入社は58名、2025年入社は63名と継続的に採用枠を拡大しています。
採用倍率については、事務系総合職が約20倍から30倍、土木や建築などの技術系総合職が約5倍から8倍となっています。
2025年3月末時点の単体データにおいて、従業員の平均勤続年数は16.8年、2025年3月期の平均年間給与は885万0000円となっており、長期にわたって働きやすい環境が整備されています。
株式情報
株式会社ピーエス・コンストラクションは、東京証券取引所のプライム市場に上場しており、証券コードは1871です。
株式の売買単位である単元株数は100株となっており、本決算の決算期は毎年3月です。
株主に対する利益還元方針としては、連結配当性向40パーセント以上を目標とし、株主資本配当率(DOE)3.0パーセント以上を意識した継続的で安定的な配当を実施する方針を掲げており、減配を行わない累進配当を軸としています。
株主優待制度は導入しておらず、配当金による利益還元を基本としています。
2026年3月時点の株価はおよそ1100円から1200円台で推移しており、100株あたりの最低投資金額はおよそ11万5000円前後が目安となります。
なお、株価や最低投資金額などの数値は市場環境により日々変動するため、実際の投資判断の際はご自身で最新の市場情報をご確認いただきますようお願いいたします。
未来展望と注目ポイント
株式会社ピーエス・コンストラクションは、2025年3月期から2027年3月期までの3カ年間を対象とする「2024-2026中期経営計画」を策定し、持続的な成長に向けた戦略を推進しています。
同計画の最終年度である2027年3月期には、売上高1550億円、営業利益105億円、自己資本利益率(ROE)9.0パーセント以上という意欲的な数値目標を掲げています。
今後の成長ドライバーとして、NEXCO各社が発注する高速道路の大規模更新や修繕事業におけるシェア確保と、データセンターや大型物流施設を中心とする建築PCa事業の拡大に注力します。
これらの成長を支える基盤強化のため、3年間累計で約80億円から100億円の設備投資を行い、自社PC製品工場の自動化や省人化機器の導入を進める計画です。
さらに、3年間累計で約25億円から30億円の研究開発費を投じ、高耐久コンクリートや超高強度PC部材の開発に取り組みます。
インフラ保全のソリューション企業へと進化する同社の展開から、今後も目を離すことができません。



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